不登校の児童生徒数が全国で約30万人に達し、過去最多を記録しています。この状況を受けて、文部科学省は「誰一人取り残されない学びの保障」を掲げた不登校対策「COCOLOプラン」を推進しています。この記事では、COCOLOプランの概要と、広がりつつある多様な学びの場について紹介します。
COCOLOプランとは?
文部科学省が2023年に策定した「COCOLOプラン」は、不登校の子どもたちが安心して学べる環境づくりを目的とした政策です。主な柱は以下の3つです
- 学びたいと思った時に学べる環境の整備
- 心の小さなSOSを見逃さず、チーム学校で支援
- 学校風土の「見える化」で安心できる学校づくり
多様な学びの場の広がり
🏫 学びの多様化学校
通常の教育課程に縛られず、柔軟なカリキュラムで不登校の子どもたちに対応する新しいタイプの学校。
- 現在、全国16都道府県に35校が設置
- 文科省は2027年度までに全国300校への拡大を目指しています
- 例:大分県玖珠町に開校した「玖珠町立学びの多様化学校」では、登校率80%以上を達成
🌳 オルタナティブスクール・フリースクール
- 神奈川県葉山町の「ヒミツキチ森学園」:探究型の学びを提供
- オンライン型の「NIJINアカデミー」:テクノロジーと教師力で新しい学びを実現
💻 オンライン学習の活用
- 自宅から出られない子どもにとって、オンライン教材やバーチャル教室が重要な選択肢に
支援体制の強化
- 校内教育支援センターの設置促進
- 支援員の配置による学習・相談支援
- 欠席中の学習成果の成績評価も制度化されつつあります
まとめ
不登校は「問題」ではなく、「多様な学びの入り口」と捉える時代へと変わりつつあります。COCOLOプランをはじめとする取り組みは、子どもたち一人ひとりの可能性を広げるための大切な一歩です。
教育の場が、すべての子どもにとって安心できる場所であるよう、社会全体で支えていくことが求められています。